ゲル編 | モンゴル文化編 | モンゴル理解編 |
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モンゴル人は今でもゲルに住んでいるの? |
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住んでいます。 モンゴルでは都市と地方の生活でかなりちがいが見られます。都市では、日本と同じようにアパートにすんでいる人が多いのですが、地方の牧民たちはいまでもゲルに暮らし、移動生活を送っています。地方でも、中心部ではアパートや木造の建物もみられますが、都市では定住型のゲルがあるなど、ゲルは現在でもモンゴルの代表的な住居といえます。 |
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ゲルとパオって違うの? |
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ゲルはモンゴル語、パオは中国語です。 「ゲル」はモンゴル語で「家」を意味する言葉ですが、内モンゴルでは公用語が中国語なので、「パオ」と呼ぶことが多いようです。日本人にとって、なじみがあるのはこちらの呼び名かもしれませんが、モンゴル国では「パオ」と呼ばれることはありません。また、パーツにも若干の違いが見られます。たとえば壁(ハナ)がモンゴル国のものは平たく無色なのに対し、内モンゴルでは円柱型で色がつけてあったり、屋根棒(オニ)の色使いが違ったり・・・。また使っている家具類も模様や色使いに違いがあったりします。 |
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ゲルについて教えてください。 |
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ゲルは以下のようにできています。 ゲルは壁(モンゴル語でハナ)、柱(バガナ)、屋根棒(オニ)、天窓(トーノ)とびら(ハールガ)を組み立て、そこにフエルトと布を覆ってできています。ゲルの大きさはハナの数によって決まり、テンゲルにあるのは標準的な5ハナゲル。(壁が5枚)入り口近くにあるビッグゲルは6ハナゲルです。外側もモンゴルではフエルトが使われていますが、テンゲルでは日本の気候を考え、テント地にしました。だから雨でも雪でも安心です。また扉は必ず南向きになっており、モンゴルでもゲルの扉を見ればすぐに方角が分かります。 さらに天窓の上にはウルフとよばれる覆い布がかけられ、モンゴルではこのウルフを開けたりしめたりして窓のようにしているのですが、テンゲルでは那須の強風が隙間からふきこんでゲルがあおられるのを防ぐため、現在は開閉しないようにしています。 |
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ゲルのなかで作法はあるの? | |
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もちろんあります。 まず、ゲルを入って右側は「女性の座」左側は「男性の座」と呼ばれています。モンゴルでは、女性の座に料理を作る道具や茶碗などが置かれています。そしてお客様はたいてい男性の座に通されます。入って一番奥は、日本と同じく上座で、年配の人が座ります。またゲルの真中には必ずゾーホと呼ばれるストーブがあり、そこには神様が宿るとされています。 そのほか代表的な作法は以下などです。 ●バガナの間からものを渡さない。 ●出入りの際敷居をふまない。また出るときに敷居につまずいてはいけない。(これは幸せが逃げると考えられているためです。) |
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チャイナドレスとデールってなんか似てますよね・・・ |
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原型となっているものが同じなのです。 モンゴルの民族服「デール」もチャイナドレスも満州民族の民族服を原型にして出来ています。チャイナドレスと異なり、デールはモンゴル語で「ブス」と呼ばれる帯を巻きます。男性は腰のあたりで太めに巻き、女性は細くきれいにたたんだものをきっちり巻きます。この帯にも意味があって、馬に乗る際、腰のサポーターの役割をしたり、下から冷えた空気が入り全身が冷えてしまうのを防いだりしているのです。冬には内側に毛皮が入ったものもあり、牧民たちには現在でも日常的に着られています。 ただウランバートルなど町では、結婚式や卒業式のときなど特別なときに着ることが多いほか、最近では、若者は従来のデールのデザインにこだわらず半そでのものや、チャイナドレスのように深いスリットの入ったものも好むようです。 |
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モンゴル語ってどんな言葉なんですか? |
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文法は日本語と同じです。 モンゴル語は文法が日本語と同じなので、単語を覚えて並べれば一応通じます。ただ母音が7つあったり、日本語にない子音もあるので、発音はかなり苦労するかも知れません。簡単なモンゴル語をご紹介しますのでぜひ覚えていってください。 |
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ゲルやテンゲルにある模様について教えて! |
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テンゲルでは主に以下の模様を使っています。 テンゲル内のいろいろなところにあるので皆さんも探してみてね! |
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●ウルジーヘー(幸福模様) この模様はチベット仏教の仏具にも見られる形で、モンゴルでも非常によく目にする模様です。変形種が1000以上あるとも言われています。 |
●アルハンヘー(かなづち模様) この模様は縁取りなどによく使われ、永遠や強さを意味する模様です。アルハンヘーも変形種がたくさんあります。 |
●ハーンボゴイブチ、ハタンスイフ(王の腕輪,后の耳飾) ハーンボゴイブチは男性の象徴であり永久的な関係を意味し、ハタンスイフは女性の象徴であり変わらぬ誠実を表しています。結婚指輪にも使われています。 |
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レストランの梁にかかれているいろいろなものはなんですか? |
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モンゴル模様や家畜につける焼印です。興味のある方はスタッフまでどうぞ。 また扉のところにかかっている長い棒は「オールガ」と呼ばれる馬とり竿で、本来は先端に輪がついています。 牧民たちはこの竿を片手で持って馬に乗り、先端の輪を引っ掛けて馬を捕まえるのです。 |
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ハマルオガルズ(鼻模様) | 一番手前の梁に描かれているのはエベルオガルズ(角模様)2番目の梁に描かれているのは家畜に印としてつけられる焼印のいろいろ。 | モンゴル文字で「テンゲル」と書いてあります。 | プーザンヘー(硬貨模様) |
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露天風呂の外壁にかいてある文字のようなものはなんですか? | |
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モンゴルの有名な詩です。 モンゴル民族はモンゴル国と、中国内にある内モンゴル自治区に主に住んでいます。壁に向かって右半分の記号のようなものがモンゴル古有のモンゴル文字で、日本と同じで縦に書くのですが左から右に読みます。内モンゴル自治区ではこちらの文字を使います。左半分の文字は「ロシア文字では?」と思った方も多いと思いますが、モンゴル国ではこのキリル文字と呼ばれるロシア文字を使ってモンゴル語を表記しています。そしてこの壁に書いてあるのはモンゴルの有名な詩人J.バダラーの「ふるさと」という詩で、モンゴル文字とキリル文字の両方で書いてあります。モンゴル国の人気ロックグループ「ハランガ」がこの詩にメロディーをつけた曲を歌っており、歌碑がモンゴル国の首都ウランバートルに建立されています。真中に書いているのはモンゴル国の国旗にかかれている「ソユンボ」です。 |
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モンゴル人の国はありますか? |
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あります。 国名をモンゴル国といい中国の北、ロシアの南に位置しています。首都はウランバートル(赤い英雄という意味です)で海抜1297メートル、国土は1650万平方キロで日本の約4倍もあります。気候は内陸性で乾燥しており、年間の降雨量は200ミリしかありません。気温は夏には、日中20度台になる日もありますが、冬は-40度にもなり、年間の平均気温は零下という厳しい土地柄です。宗教はチベット仏教で熱心な信者が多数いる他、地方ではシャーマニズムなど民間宗教も崇拝されています。 人口はおよそ260万人で、首都には約60万人が生活しています。古くから牧畜が盛んな国で5畜(羊、山羊、馬、牛、らくだ)を合わせると3000万頭('99年)になり、人間よりも家畜が多い国です。その家畜からの乳加工品、皮革製品、織物、カシミア製品づくりなどが行われている他、地下資源も豊富な国で、石炭、銅、金、蛍石が産出される他、近年は、大型の油田開発などが世界の話題になっています。 言語はモンゴル語で、表記文字はロシア文字(キリル)を流用付加して使用されています。モンゴル国は旧ソ連の影響のもと(モンゴル国はソ連の影響を強く受けた社会主義国でした)、広くこのキリル文字が普及しましたが、ソ連崩壊そして市場経済へ移行する中で、古くからのモンゴル文字(縦書きで左から読むモンゴル独自の文字)復活運動が起こり、モンゴル文字の授業が行われたり、街中の看板が両方で書かれるようになったりしました。しかしながら現在でもキリル文字の方が一般的に使用されています。 食べ物は、都会では東欧風ですが、田舎の牧民は夏は乳製品(チーズ、ヨーグルト、バターなど)、乳の出が悪くなる冬は家畜(主に羊)の肉が主食となります。年間を通じては、小麦を利用したうどんや、小麦に肉を包んで蒸したボーズ、揚げたホーショールなどが好まれます。野菜が栽培しにくい気候のためビタミンの補給には、スーテイツァイ(乳茶)アイラグ(馬乳酒)などが中心となります。 *日本のカルピスはアイラグを研究してカルピス食品工業で作られています。 |
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他の国にモンゴル人はいますか? |
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います。 一番多いのは、中国の内蒙古自治区で約400万人、旧ソ連邦をはじめ、中東地域などに分かれて住んでいて全世界でおよそ1000万人が生活しています。言語はそれぞれの国の言葉が公用語ですが、モンゴル語が継承されてモンゴル人(族)どうしでは、モンゴル語が使われている地域もある一方で方言的にしかモンゴル語が残っていない地域もあります。 |
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モンゴルとか外モンゴルとか聞きますがどういう意味ですか? |
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中国から見た場合の言い方です。 中国から見て自国内の内蒙古自治区を内モンゴル。モンゴル国を外モンゴルと呼びます。 もともとは、万里の長城の内側が中国で、外側がモンゴル族他騎馬民族の支配する土地だったのですが、さまざまな、歴史上の経緯があり現在では、このような領土境界となっています。モンゴル人どうしでは、内、外と言わず、南モンゴル、北モンゴルという言い方が一般的なようです。 |
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日本人とモンゴル人は同じ先祖だと聞きましたが? |
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そういう説が多数あります。 日本国は、東北アジアの騎馬遊牧民が4世紀に中国東北部、朝鮮半島を経て日本にたどりついたところから始まる、という学説があったり、双方ともモンゴロイドとしての特徴が顕著だったり(骨格=顔つき、子供のお尻の痣=蒙古斑)、言語(同じアルタイ系で同じ構造文)、音楽、舞踊での共通などたくさんあります。また双方とも相撲が大好きで、モンゴル国でも相撲は国民的なスポーツです。日本でも源義経=チンギスハーン説があったりします。(この説は歴史上の大偉人が外国人などと、とんでもないということでモンゴル人には不評です。) 蒙古斑以外でも自分がモンゴル人に近いかどうか確認する方法があります。興味のある方は是非テンゲルのスタッフに聞いてみて下さい。 |
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日本とモンゴル国と国とのつながりは、どうなっていますか? |
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かなり親密なつながりがあります。 歴史で双方の国が出てくるのは、鎌倉時代の2度に渡る元寇、そして第二次世界大戦直前の満州国とモンゴル国との国境での紛争、ノモンハン事件(モンゴル側では、ハルハ河戦争)が有名ですが、外交関係は1972年に樹立、その後モンゴル国がソ連邦の社会主義の崩壊にともない市場経済導入(1991年)を行ってからは、首相がモンゴルを訪問するなど関係も深まり、現在では、ODAをはじめとして日本が最大の援助、ホスト国となっています。また、阪神淡路大震災の際、最初に援助を行ってくれたのがモンゴル国です。震災の5日後には、数千枚の毛布などがMIAT(モンゴル航空)の特別便で副大統領とともに関西空港に到着、荷物をおろすと邪魔になるからと休みもせず、すぐ特別便は首都ウランバートルへ引き返して行きました。 民間外交も盛んで様々な団体個人が、音楽、文化交流を行っています。日本からモンゴル国への観光客は年間約1万人で、2002年4月には、現在の関空以外に成田からもソウル経由の直行便が就航しました。 |
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